佐渡に受け継がれている伝統芸能に、文弥人形があります。
その文弥人形でも、人気の演題となるのが 佐渡に伝わる『安寿と厨子王』の物語。
中世の芸能であった説教節『さんせう太夫』を原話として森鴎外が作り上げた小説『山椒大夫』。子どものころに国語の教科書で見たり、読書感想文を書くために読んだ方も多いのでは?
物語の中で、人買いによって佐渡に売られた母を探すために佐渡を訪れた安寿と厨子王の姿が描かれています。
佐渡、鹿ノ浦には安寿と厨子王の碑が建てられています。
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安寿と厨子王の碑
安寿 恋しや ホーヤレホ
厨子王恋しや ホーヤレホ 小堀杏奴
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小堀杏奴(こぼりあんぬ)は、随筆家であり森鴎外の次女なのだそう。
安寿と厨子王の碑
その昔 陸奥のくにの国守 岩城判官正氏は遠い筑紫(九州)のくにに流された 十四の安寿姫と十二歳のあどけない厨子王丸は母とともに父を尋ねて旅に出たが 直江の浦(直江津)のみなとで人質にだまされ 母をのせた舟は佐渡の島へ 姉弟をのせた舟は遠く丹後(京都府)のくにの山椒大夫のもとへと向かった
安寿 恋しや ホーヤレホ
厨子王恋しや ホーヤレホ
佐渡で鳥追いをしながら泣いてめしいになった母を訪ねて安寿姫は島へ渡り 母とだきあって息が絶えた
のちに丹後の国守に出世した厨子王丸は佐渡へ渡り この地で母をさがしだし 母子ともども都へとかえった
安寿と厨子王の物語は伝えつがれた地域でかなり内容が違うのですが、悲劇のものが多いようです。
所在地:新潟県佐渡市鹿ノ浦
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